ランデブーの方法
ほかの宇宙船と軌道上で合流する「ランデブー」の方法について紹介します。
Sync Orbit MFD
特徴
周回を繰り返しながら、軌道周期を変更することでターゲットに接近する。
両者の高度が近い場合に適している。
両者の高度が大きく離れている(地球低軌道→静止軌道など)場合には不向き。
Stable Orbit
このようなランデブー軌道のことを、Stable Orbit(安定軌道)という。
ランデブー時刻を調整しやすいことから、スケジュールが過密なスペースシャトルミッションにおいて使用された。
TransX MFD
特徴
ホーマン軌道を作成して、直接ターゲットに向かう。
両者の軌道高度が離れていてもランデブーできる。
操作・修正が簡単。
Coelliptic Orbit
このような軌道のことを、Coelliptic Orbit(共楕円軌道)という。
アポロ計画や、ドラゴン宇宙船などで使用されている。
Interplanetary MFD
特徴
IMFDのTarget Intercept機能を使用する。
ほとんど自動でマニューバを作成・実行してくれる。
ランデブーまでの移動時間を指定することができる。
条件によっては、実行不可能なマニューバを作成してしまうことがある。
また、単純なホーマン軌道を作ろうとすると、かえって時間がかかってしまう。
Lambert Problem
このような方法のことを、Lambert Problem(ランベルト問題)という。
使用する軌道、エンジン噴射のタイミングはTransXと同じだが、計算方法が違う。
参考文献
- Goodman, John L, 2011, “History of space shuttle rendezvous,” JSC-63400, Revision 3, Johnson Space Centre, National Aeronautics and Space Administration.
- 吉河 章二, 蒲原 信治, 2011, 「宇宙機の相対運動と制御」『システム/制御/情報』55(3): 94-99.