TransXの機能(中級者向け)
Inherit(データの転送)
TransXのInherit機能を使うと、ほかの宇宙船に作成したプランやマニューバをコピーできます。
今乗っている宇宙船で、TransXを使ってプランやマニューバを作成する。
F3キーを押して、乗り換えたい船に移る。
乗り換えた船でTransXを起動。
Stage1でBCKをクリック。
Inherit from(宇宙船の名前)が表示された画面になるので、MFD右下のEXEボタンをクリック。
データが転送されるので、FWDをクリックしてStage1に戻る。
一部の多段式ロケットのMODでは、このInherit機能を使って、1段目で作成したプランを2段目以降に引き継ぐ必要があります。
ただし、TransXのバージョンによってはこの機能が使えないので、必ず最新版に更新してください。
TransXの更新と設定
Orbits to Icept(インターセプトまでの周回数)
惑星間飛行などにおいて、目標に再接近するまでに軌道を何周するかあらかじめ設定できます。
VWをクリックしてView:Setupを選択。
VARをクリックしてOrbits to Iceptを選択。
++をクリックして周回数を入力。
0もしくは0.5ならホーマン軌道になります。
軌道を1周以上してから目標に向かう場合は1以上の数字に設定します。
画像の例では太陽周回軌道を4周することになります。
あとの操作は、直接目標に向かう場合と変わりありません。
日本の金星探査機「あかつき」は、金星フライバイの後に、太陽周回軌道を9周してから金星軌道に投入されました。
TransXのOrbits to Iceptを使えば、このような軌道も簡単に作成できます。
Align MFDと併用する
Stage1のView:Escape Planでは、トランスファ軌道のIncl.とLANが表示されています。
Incl. | 軌道傾斜角 |
LAN | 昇交点黄経 |
これをAlign MFDに入力して、軌道修正を行うことができます。
フライトプランを作成して、Stage1のView:Escape Planに戻る。
Ej Orientationを操作して、打ち上げの準備を完了させる。
Align MFDを起動して、ELSをクリック。
TransXに表示された、Incl.とLANの数字を、あいだに半角スペースを入れてAlign MFDに入力する。
これで、Align MFDを使ってRIncを小さくすることができます。
また、シナリオエディタに直接IncとLANを入力することで、打ち上げを省略して軌道上から出発することもできます。